【眼と耳で読む】 失踪 【師匠シリーズ】

 

※ウニさんの作品はPixiv及び「怖い話まとめブログ」さまより、
Youtubeの動画は彼岸さんのUPされている136さんの朗読をお借りしています。
耳で捉えた物語を目で文章を追うことで、さらにイメージは大きく膨らんでいくのではないでしょうか。
 
 

 


 
 


「失踪」

 

師匠との話をまだいくつか書くつもりだが、
俺が途中で飽きるかもしれんし、
叩かれてへこんで止めるかもしれないので、
先に一連の出来事の落ちである、師匠の失踪について書いておく。

 

俺が3回生(単位27。プw)の時、師匠はその大学の図書館司書の職についていた。
そのころ師匠はかなり精神的に参ってて、よく「そこに女がいる!」とか言っては、何も無い空間にビクビクしていた。
俺は何も感じないが、俺は師匠より霊感がないので、師匠には見えるんだと思って一緒にビビっていた。

 

変だと思いはじめたのは3回生の秋頃。
師匠とはめったに会わなくなっていたが、あるとき学食で一緒になって同じテーブルについたとき、
「後ろの席、何人見える?」と言いだした。

 

夜九時前で学食はガラガラ。後ろのテーブルにも誰も座っていなかった。
「何かみえるんすか?」というと、
「いるだろう?何人いる?」とガタガタ震えだした。
耳鳴りもないし、出る時独特の悪寒もない。
俺はその時思った。憑かれてると思いこんでるのでは・・・
俺は思いついて、「大丈夫ですよ。なにもいませんよ」と言うと、
「そうか。そうだよね」と安心したような顔をしたのだ。

確信した。霊はここにいない。師匠の頭に住みついてるのだ。
『発狂』という言葉が浮んで、俺は悲しくなり、無性に泣きたかった。

 

百話物語りもしたし、肝試しもしまくった。
バチ当たりなこともいっぱいしたし、降霊実験までした。
いいかげん取り憑かれてもおかしくない。
でも多分、師匠の発狂の理由は違う。

 

食事をした3日後に師匠は失踪した。
探すなという置手紙があったので動けなかった。

師匠の家庭は複雑だったらしく、大学から連絡がいって、叔母とかいう人がアパートを整理しに来た。
すごい感じ悪いババアで、親友だったと言ってもすぐ追い出された。師匠の失踪前の様子くらい聞くだろうに。

結局それっきり。

しかし、俺なりに思うところがある。

 

俺が大学に入った頃、まことしやかに流れていた噂。
『あいつは人殺してる』
冗談めかして先輩たちが言っていたが、あれは多分真実だ。

 

師匠は、よく酔うと言っていたことがある。
「死体をどこに埋めるか。それがすべてだ」
この手のジョークは突っ込まないという暗黙のルールがあったが、そんな話をするときの目がやたら怖かった。
そして今にして思いぞっとするのだが、師匠の車でめぐった数々の心霊スポット。
中でもある山(皆殺しの家という名所)に行ったとき、こんなことを言っていた。
「不特定多数の人間が深夜、人を忍んで行動する。そして怪奇な噂。怨恨でなければ個人は特定できない」

 

聞いた時は何を言っているのか分らなかったが、
多分師匠は心霊スポットを巡りながら、埋める場所を探していたのではないだろうか。
俺がなによりぞっとするのは、
俺が助手席に乗っているとき、あの車のトランクの中にそれがあったなら・・・

 

今思うと、あの人についてはわからないことだらけだ。
ただ『見える』人間でも、心の中に巣食う闇には勝てなかった。
性格が変わったあのそうめん事件のころから、師匠は徐々に狂いはじめていたのではないだろうか。

 
 

師匠の忘れられない言葉がある。

俺がはじめて本格的な心霊スポットに連れて行かれ、ビビリきっているとき師匠がこう言った。

「こんな暗闇のどこが怖いんだ。目をつぶってみろ。
それがこの世で最も深い闇だ」

 


 


怖い話まとめブログ/師匠シリーズ「失踪」より転載させていただきました。

 
 

『師匠シリーズ』作者、ウニさんについて

ウニさんのプロフィール   
56564192003年頃より2ちゃんねるのオカルト板やPixivに、自分自身をモデルにした「主人公(僕/俺)」が大学で出会った先輩「師匠」とのオカルト体験を描いた人気作「師匠シリーズ」を投稿されています。
現在、書籍化された既刊は2冊、片山愁さん作画のコミックが3冊、2016年には映像化プロジェクト始動と、師匠の進撃は逗まるところを知りません。

pixiv

twitter

師匠シリーズ 師事師匠シリーズ 4つの顔
師匠シリーズ 1 師事 (ヤングキングコミックス)
師匠シリーズ(2) ~黒い手~ (ヤングキングコミックス)
師匠シリーズ 3巻 ~花~ (コミック(YKコミックス))師匠シリーズ ~人形~ (ヤングキングコミックス)

2016年7月30日発売予定。予約受付中です!


 

↓こちらのお話も超怖面白いです↓




関連URL


■136さんのTwitter

フォローすると配信の予定がわかります。

 

■配信を生で聞きたい時はこちら

ねとらじ (配信されていたら「play」ボタンをクリックで聞けます。)

■136さんのゲーム配信場所@Youtube

isam136

■例の「ジータ」はこちら

生らじ・136Hz BBS

 

■録音ファイルをDLして聞きたいときはコチラ

録音ファイル136Hz

録音ファイル136Hz/師匠シリーズ


■136さんがLispon(リスポン)の公式キャストをされています

■ Lispon(リスポン)ってなに?

リスポンではいろんなキャストさんにリクエストしたボイスを無料(※一部有料)で聞くことができるということです。
※リスポンは iOS 8.0 以降で利用できるアプリです。

ダウンロードはアプリストアからどうぞ。

残念ながらAndroidでは利用できません。

でも!iPhoneやiPadのユーザーでなくても、こちらの136さんのアカウントページから聴くことができます!
スピーカーをクリック。



■ニコニコのコミュ

ニコニコミュニティ

■生放送をお知らせ(最近はニコ生では配信されていないみたい?)


朗読部分だけを聞きたいとき

136さんの配信は朗読だけでなく、地板(掲示板)のレス読みを含めたトークが魅力です。

が、そのため配信時間がとても長い場合が多いです。

録音ファイルから朗読部分だけを抜き出して、動画で配信されています。

時間の余裕がない方は、動画をどうぞ。

■Youtube:ぜひチャンネル登録してくださいね!

yth

■ニコニコ動画

nicologo


師匠シリーズの出典サイトはこちら


■ 死ぬほど洒落にならない話を集めてみない?

 ※ 師匠シリーズ;左メニューの「シリーズ・関連モノ」→「師匠シリーズ」にあります。

■ pixiv:ウニさんの投稿作品

 ※ 新作はこちらに投稿されているようです。



ランキングに参加してます

1日1ポチよろしくお願いします。


写真素材サイト

こちらから写真をお借りしています。

    靑猫

    136fan net の中の猫の靑猫です。
    白いけど靑猫ですw

    怖い話と渋いおっちゃん声が好きです。
    でも寝るのはもっと好きですww

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

    コメント

    お名前 *

    ウェブサイトURL

    日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)